「マリカ ~真実の世界~」は尖ったストーリー、残酷でグロテスクな描写により非常に好き嫌いの分かれる作品です。しかし、刺さる人にはしっかりと刺さるロールプレイングゲーム。
主人公3人の女の子は超能力保持者。サイコキネシス能力者の神崎まりか(声:宮村優子)、テレポーテーション能力者の金本あきら(声:永島由子)、テレパス能力者の藤堂かなめ(声:渡辺久美子)。
物語はまりか達と、日本征服をもくろむテロリスト集団Faction of True(真実の徒、ファクト)との戦いを描いています。
1.超能力少女達の紹介
神崎まりか(声:宮村優子)
主人公の神崎まりかはある日偶然、テロリスト集団ファクトと関わりを持ってしまう。テロリスト集団ファクトに追いつめられることにより超能力に目覚め、ファクトを壊滅させることを決意する。
金本あきら(声:永島由子)
金本あきらは渋谷の不良グループのボス。神戸生まれの大阪育ち。グループメンバーのつよしが、ファクトが製作した洗脳CDの影響を受けおかしくなったことを切っ掛けに、ファクトと敵対する事となる。主な武器は釘バット。
東堂かなめ(声:渡辺久美子)
藤堂かなめは父子家庭で育つ令嬢。ある日、ファクトに誘拐されてしまう。その後、かなめを救出に来たまりか達と共に戦っていく。完命流柔術を極めている。
2.主な敵キャラ
真実の人(声:堀秀行)はファクトのボス。数々の残酷で容赦のない作戦を立案している。ファクトの超能力者であるオルガに深い愛情を抱く。
オルガ(声:天野由梨)はファクトの超能力者。序盤からマリカに立ちはだかる。真実の人に深い愛情を抱く。
3.印象的なシーン
まりか、超能力の目覚め
まりかは買い物帰りに犬に夕飯の材料を奪われ、その犬を追う。その先には元ファクト工作員の影踏みがいた。影踏みからディスクとバルブを託される。
まりかは住所をファクトに知られ、自宅を襲撃される。交番に行き難を逃れようとするが、交番も襲撃され、警官はソロモンに捕食される。追いつめられたまりかは超能力に目覚めて撃退する。
「あきら」と「つよし」
あきらのグループの一員つよしは、ファクトが製作した洗脳CDの影響を受け、異常をきたしていた。そこであきらは洗脳CD工場の破壊に向かうが、返り討ちに合う。
返り討ちにあってアジトに戻ると、凄惨に殺された仲間たちがいた。ファクトの手によるものであった。あきらはまりかの仲間になったのち、敵を討つこととなる。
ロナルド「ぶるぁぁぁ!」(声:若本規夫)
動画:ロナルド(声:若本規夫)「ぶるぁぁぁぁぁぁ!」+戦闘シーン(3分17秒~)
いつもの声でちょっと安心しますw
「あきら」と「信長」
八巻信長はまりか達が探した、ファクトに対抗するための超能力者候補であった。しかし、超能力者ではないことが発覚する。
まりかたちと一緒にいたたために家族は殺されるなど、ひどい目にあいながらも大きく成長していく。まりか達と最後まで行動を共にすることに。
ゲームプレイ時、いかにもすぐに消えていきそうなキャラだと思っていましたが、まりか達(特にあきらから)信頼を得る。応援したくなります。
動画
①あきらと信長(一番好きなシーン。永島由子さん演じるあきらのセリフ「〇すぞ!ほんま!」が良い。56分13秒~)
トラウマなシーン
お次は、全プレイヤーに一番大きなトラウマを植え付けたであろうラブフレストについて。
見た目は色々な少女の身体をグロテスクにつなぎ合わせて構成されており、画像を出すのも嫌な奴です。
出会った時点で、こいつの手によりまりかの友人拝島恵子と、蕪木(かぶらぎ)の妻子が犠牲になっています。
閲覧注意!
動画:ラブフレストとの対決(1時間33分48秒~)
真実の人
ファクトのボス、真実の人。残酷な悪行を重ねるファクトだが、ゲームをやっているとどうも憎めない良いキャラをしています。
このゲームの演出は特撮物のように敵のアジトの映像を映しつつ、ボスが作戦決行を伝えるというシーンが頻繁にあります。
真実の人のどこか抜けたキャラも相まって、序盤に特に感じていた恐怖感が和らぎます。それはゲームのプレイ意欲をかき立てるのに大きな役割を果たしました。
動画:まりか達と真実の人の混浴(2時間7分37秒~)
最終戦前、日記により真実の人の正体が明らかになります。真実の人はリストラをされたサラリーマンで、刃傷沙汰で警察に逮捕された後、浮浪者になったこともある屈折した日本人であった。
日記にはファクトのスポンサーである、賢人同盟に拾われたことも記されていた。
真実の人は実に味のあるキャラクターでした。最終戦に近づくにつれて怯えていきますが、ボスとしての矜持を示し、オルガへの深い愛を貫く様はかっこ良かったです。
まあ、ただちょっと抜けすぎててどうかな、という部分もありましたが。
真実の人との戦い後、アジトはあと10分で爆発されるという状況におちいります。そこであきらは、まりかと信長を二人のみをテレポーテーションで脱出させます。
その後、まりかは家に無事家に帰り、信長は外から日本を観るために外国へと旅立っていくことに。あきらとかなめは戻ってくることはありませんでした。
エンディングのスタッフロール後、まりか達にやられたはずの真実の人(二代目)が実はまだ生きていていたのですが、三代目真実の人に殺されるところでゲームの幕は閉じます。
続編をにおわせる終わり方ですが、ゲームでは出ておりません。続編が監督の遠藤正二朗氏によって小説が途中まで書かれております。
サイト先:遠藤正二郎webサイト読み物専科
4.感想
ストーリーは骨のあるゲームでした。扱っているテーマも現代社会に対する皮肉が効いていて、声優さんたちの熱演もあり聴きごたえがあります。
半面、戦闘は単調でやや手ごたえがないのですが、ストーリーを進めるうえでのヒント機能もあり、サクサク進んでいくので、ゲームをストレスなくプレイできるのが好感度大です。
5.広告等
6.発売日等
発売日:1997年6月20日
開発元:フェイクラフト
販売元:ビクターインタラクティブソフトウェア
ジャンル:RPG
脚本・監督:遠藤正二朗(ひみつ戦隊メタモルファイブ、メタルファイターMIKU等)
YouTube
【ゲームCD再生】セガサターン 汎用共通音声Ver2
◆https://youtu.be/VlT8p18jqRw
尖った作品で、ぜひ続編が気になるところ。
万人にフィットする作品ではないですが
おすすめです!
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